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私のパンツはプライスレス

くんなくんな!こっちくんな!あっちいけ!つってもやってくる誕生日。
当日は一切祝いの連絡がありませんでした。
これだけお祝いされないのであれば嫌がる必要もないなと受け入れたボッチ誕生日。

「おめでとう」

そのたった一言欲しかっただけなんです…

しかし誕生日当日は、祖父母、両親、兄妹3人、肉親誰一人としておめでとうの言葉がありませんでした。

心にぽっかり穴が開き、生まれたミーニングを毎日2秒くらい考えました。

そんな悲しみに明け暮れ、モテるだろうという安直な想いで購入したギターを夜な夜な当て振り(エアギター)していたら、某日小学校5年からの付き合いの親友から電話がかかってきました。

内容は至極簡潔で次の休みに飲む約束をしただけでした。

電話越しでもいいので、おめでとうの言葉が欲しかった。

当日、待ち合わせ場所の地元の駅前。
さくっと合流して駅前の沖縄風居酒屋に入り、しばし談笑。

親友はやはり私の親友で開口一番に念願の「おめでとう」を言ってくれて、それだけではなくプレゼントもくれました。

ダミ声で「心の友よおおおおおお」と心の中で叫び、少しだけジャイアンの気持ちがわかりました。

 

お酒もいい塩梅で入り、話がどんどんはずみ、親友に彼女ができた話とか(心から破局を願ってる)
地元の友達がちょっとしたトラブルがあった話とか
親友に彼女ができた話とか(心から破局を願ってる)
他の友達の近況とか
親友に彼女ができた話とか(心から破局を願ってる)とか笑いながら話していました。

そして0時を過ぎようかというとき、後方からいきなり他人の事なんて何一つ考えてないんだろうなっていうボリュームで「おめでとーう♪」つって声を掛けられました。

本当にビックリして、80歳くらいのご高齢の方だったら一瞬意識が飛び、大きな川が見え、上流から大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきて、「私にはこれを運ぶのは無理だ」と涙ながらに大きな桃を見送る所だったと思います。

 

うっるせっ!と思い後ろを振り返りみてみると、地元の女友達2人でした。

ほんと他の人の迷惑とか考えろよ。常識ない人と仲良くなれる気しないのでほんとやめてください。
と伝えようかと思いましたが、遅い時間で他のお客さんもあまりいませんでしたし、私の願っていたお祝いの言葉を言っていただけたのでグっと堪え「ありがとう。本当にありがとう」と喜びの気持ちを伝えました。

実際、誰からも言わってもらう事はないと思っていたので本当に嬉しかった。

 

「はいっ!プレゼントとケーキだよ♪」つって手にしていた紙袋の中をゴソゴソを漁ってテーブルの上にポンって出してくれました。

 

赤いペンで「オメデトウ」と雑に書かれた100均で売ってるであろうネクタイを。

 

ほんとさ、この手書きでオメデトウネクタイはどこで使えばいいんだよ…
これつけてるヤツは本当にめでたいヤツですよ。

そうなれって事?30過ぎてゴミみたいな字でおめでとうと書かれたネクタイをしちゃうような頭のめでたいヤツになれと。

そもそもこのネクタイもらった時のリアクションは何が正解なんだよ。
突っ込んでいいのか普通に喜べばいいのかわかんないよ。

それだけならまだしも律儀にも持ってきてくれたケーキですよ。
私もね、それなりに生きてきて常識を身に着けてきましたよ。なので居酒屋で1ホールのケーキが欲しいとは言わないよ。
たださ、三角のケーキ1つくらい期待しててもいいでしょ?

だのにキミらが持ってきたの…何?

コンビニで売ってるプラッチックの容器に入ってるちょっとしたおやつじゃん!

直径10センチのティラミスじゃん!

値段みたら100円じゃん!
100均じゃん!
これさっきのネクタイも絶対100均じゃん!

 

そんで間を置かずに「ロウソクも買ってきたんだよー♡」つってさ

ロウソクって…キミこれ…

直径10センチに30本以上さすの?
ハリネズミとかそういう比喩じゃすまないよ。
直径10センチなんだからトゲピーの頭の角レベルの本数しかさせないよ。

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しかもそのロウソクお誕生日用じゃなくて普通のロウソクじゃん。

なんか真っ白じゃんそれ…仏壇用みたいな真っ白じゃんよそれ…
私誕生日ですよ?普通カラフルなの用意しない?

そこまでもしてくれないんだね。
すげーよ…
すげー切ないよ…
しかもロウソクの数大きいの3本で…小さいの10本…合わせて13本て…適当すぎね?

割り切れないよ…ロウソクの数も私の気持ちも割り切れないよ!

「ごめんねこんな感じで。本当は当日祝いたかったけど…でも、オメデトウの気持ちはあるから」

あ、こんな感じで申し訳ない気持ちはちゃんとあるんだ。
まー、小沢健二さんも痛快ブギウギ通りで済まない気持ちはサルにもあるって言ってたし人間であるこの子達が持ち合わせていない訳はないか。
と謎に納得。

でも本当にありがとうございます。
やんや文句言ってますが実際凄い嬉しかったです。ボッチじゃないんだって思えてそれが何よりも幸せです。

そしてまた4人で談笑を始めると、ひとりの女友達が「Kさん呼ぶ?」と言いだしました。

Kさんは私の初恋の人です。

内心「ひぃぃぃぃぃぃうぃごぉぉぉぉぉおおおおお!」つってマリカーのキノコ採った時のマリオみたいになってましたが、「ま、まぁ…いいんじゃね?まぁいいんじゃね?」みたいな感じで平然を装うふりをしても隠し切れないほどの気持ち悪い返しをしてしまいました。

そしてKさんを呼ぶ事になり無事合流し、Kさんも合流前に飲んでいたらしくそのままカラオケへ。
乾杯から始まり楽しく宴をしておりました。

そこでまたアホな女友達が…「テキーラ飲みたくない?誕生日なんだしパーっと飲まないとだよ❤」とかいう訳ですよ。

もういい歳ですよ、そんなね~頭が悪くなるような飲み物を頭が悪くなるような飲み方なんてしたくないわけですよ。
テキーラ片手にロシアンフックをお見舞いしてやろうかと思いましたよ。

ここはビシっと誕生日の権威をモロに吹かせて「いかんよ!遺憾だよ!」そう言ってやらんと!なんつって思っていたらKさんが「あたしも飲みたぁぁぁい♪」つってさいう訳ですよ。

いくらKさんの頼みでもなぁーそんな酒強い訳じゃないから無理だよー
無理に誰かを愛そうなんてムリムリムリ!って昔DAPUMPも言ってたから!
あ、でもDAPUMPがJoyfulLOVEforeverつってたからKさんへのLOVEを信じるかーつって結局テキーラを頼む事にしました。

 

飲もう♪今日はとことん飲みあかそう♪

そして出てきたテキーラの数は1つ…
「今日誕生日だから飲みなよ~❤」つって女友達が囃し立てきます…

 

何なの?バカなの?そんなに飲みたいわけじゃなかったんですよートホホ
Kさんが飲みたいって言ったから軽く便乗しただけなんですよートホホ
そもそも、誕生日はとっくに過ぎてるってートホホ

つって囃し立てられテキーラから始まり居酒屋カラオケ通して何杯ものお酒を飲み、浴びるほど飲むという感覚を実感し、仮に私がプロ野球選手でリーグ優勝したとしてもビールは浴びたくないなと思いました。

 

浴びるほどお酒を飲み続け、時間は午前5時。
始発の電車も動きだし解散となりました。

電車に揺られ酔った気持ち悪さが増す中、何とか家に到着し、服を着替えずそのままベッドに入るという憧れていた洋画のワンシーンのようなスタイルをヨレヨレの服着たおっさんであるゴミみたいな私が実現し、今日の飲み会を振り返っていました。

 

「家族にも言ってもらえないおめでとうを言ってくれるお友達が私にはいる。
それが何よりも最高の誕生日プレゼントだ」

 

柄にもなくそんなロマンチックな気分に浸っていたら、たぶん浸ってる自分が気持ち悪かったんでしょうね。
ものすごい吐き気に襲われて飛び起きトイレに駆け込む事になりました。

ギリギリの所で間に合い、今日金銭の対価で得た飲食物をまき散らしました。

 

目に涙をためながら「最悪だよ。こんな大人になる為に私は生まれてきた訳じゃないのに」と、

 

そう思いながら歯を磨くため立ち上がろうとした瞬間、お尻の方からビバビバビバビバっていう聞いた事があるような無いような音がしました。

最初は誰かが私の誕生日を祝う為にviva!!viva!!つってイタリア語で万歳つって言ってくれてるのかと思いましたがどうやらトイレには私一人しか居ないみたいで違うようでした。

というか、お尻が温い。人肌で温められた何かがお尻にある。

そう思いズボンを脱いで確認してみた所ばっちりマザー2ゲップーのようなゲル状のうんちがパンツにびっしり着いていました。

 

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私は年一うんちを漏らすのですが今回漏らしたのは家という事もあり、一切動揺する事もなくパンツを脱ぎ、ビニール袋へ入れ、ゴミ箱に捨てました。
そして上着も脱ぎそのままお風呂へ。

 

体の汚れもお尻のうんちも「こんな大人になるはずじゃなかった」と流した涙もすべて排水溝に流れていきます。

 

部屋に戻り全裸でタバコをふかしながら醜い自分の体を上から見下ろし、うんちを漏らした事実を受け止め、私は世界に何か貢献できているのか考えた。

自分が今日生産したものと言えばゲロとうんちとおしっこじゃねーか。
何の役にも立たない私が平和な日本で何不自由なく、何も考えずにのほほんと生きていていいのだろうか。

酔って朦朧とする頭で座して動かずぼーっと死ぬほどどうでもいい事を思っていたら、ふと視界に親友からのプレゼントが目に入りました。

「そういえば空けてなかったな~…」

女友達からのプレゼントがひどかった事もあり、正直何の期待もなくぱっと開け袋の中を見てみました。

パンツでした。

もう少し生きようと思いました。

ハッピーバースデー トゥ ミー